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インプラントのメンテナンス方法・費用・頻度について

インプラント治療イメージ

インプラント治療イメージ

大人の歯を抜いた場合の治療法の選択肢に、インプラントがあります。本記事では、インプラント治療の基本的な流れや手術方法(1回法と2回法)の違い、手術時の痛みや麻酔について解説します。インプラントに興味がある方、検討しているが不安がある方は参考にしてください。

インプラントとは?

◇インプラントは人工の歯を埋め込む治療法

インプラントは、歯を失ったときに行う治療のひとつです。永久歯を失った場合の治療法としてこれまで主流であった入れ歯やブリッジと比べて、自分の歯のように噛めて見た目も自然であることが特徴です。

そもそも「インプラント」とは、体内に埋め込む人工の機器や材料、部品の総称です。代表的なものが心臓のペースメーカーやシリコンでできた人工関節などです。歯科領域では、歯を失った部分に人工の歯根を埋め、その上に人工歯を取り付ける治療をインプラント治療と呼びます。インプラントと入れ歯、ブリッジの違いについて知りたい方は、下記記事をご覧ください。

インプラントと入れ歯・ブリッジとの比較はこちら

◇インプラントのタイプ

インプラント治療では、歯茎に土台となるパーツを埋め込み、その上に人工歯を取り付ける施術が行われます。インプラントは大きく3つのパーツで構成されています。

  • ・インプラント体(歯根部):あごの骨に埋め込む部品。歯の根っこにあたる部分
  • ・アバットメント(支台部):インプラント体と人工歯をつなげる部品
  • ・上部構造(人工歯):一般的に「歯」と呼ばれる部分

また、インプラントにはインプラント体とアバットメントが一体化した「ワンピースタイプ」と、それぞれのパーツが独立した「ツーピースタイプ」があります。

ワンピースタイプ、ツーピースタイプ

ワンピース、ツーピースいずれもメリット・デメリットがあり、どちらがより優れているということはありません。患者様の状態によって、より適したタイプを用います。

インプラントの種類をもっとみる

◇「フルマウスインプラント(オールオン4・オールオン6)」とは

1本から数本の単体のインプラントのほか、一度の手術ですべての歯をインプラントにできる「フルマウスインプラント(オールオン4・オールオン6など)」という方法もあります。フルマウスインプラントとは、4〜6本のインプラントですべての歯を支える治療方法です。

通常のインプラントでは、治療開始から歯が入るまで数ヶ月以上かかりますが、フルマウスインプラントは1日で手術から仮歯まで入ることが特徴です。失った歯が多い方、審美性を重視する方などは検討するとよいでしょう。フルマウスインプラントの詳細や症例、費用が気になる方は、下記記事をあわせてご覧ください。

フルマウスインプラント(オールオン4)についての詳細・症例はこちら

インプラント治療の手術方法(1回法・2回法)

インプラント治療は、外科手術をともなう治療です。手術には1回法、2回法があり、それぞれ手術の回数や手順が異なります。

1回法 2回法
手術回数 1回 2回
インプラントのタイプ ワンピース
ツーピース
ツーピース
対象の方 下記の方に限られる
・あごの骨に厚みがある
・全身状態が良好
など
ほとんどの方に適応
メリット ・手術回数が1回のため身体的負担が少ない
・2回法より費用が抑えられる
など
・感染のリスクが低い
・主流の方法のため施術例が多い
・骨に定着しやすい
など
デメリット ・感染リスクがやや高い
・適応例が少ない
など
・手術回数が多い分、身体的負担がかかる
・1回法より費用がかかる
など

インプラント手術:1回法と2回法の比較

【1回法】

<手術の流れ>

  • 1. 外科手術により歯肉を切開し、あごの骨にインプラント体を埋めるための穴を開け、ワンピースを埋め込む(ツーピースの場合はアバットメント連結まで行う)
  • 2. インプラント体が骨と結合するまで待つ(治癒期間。上顎2〜3ヶ月程度、下顎4〜6ヶ月程度)
  • 3. 上部構造(人工歯)を取り付けて完了

<1回法のメリット>

  • ・外科手術が1回ですむため、身体的負担、費用負担が2回法より軽い

<1回法のデメリット>

  • ・治癒期間はアバットメントが露出した状態で過ごすため、感染リスクがやや高い
  • ・受けられるのは骨の量が十分で口腔状態や全身状態が良好な方など、制限がある

【2回法】

<手術の流れ>

  • 1. 外科手術により歯肉を切開し、あごの骨に穴を開けインプラント体を埋め込み、一度歯肉を閉じる
  • 2. インプラント体が骨と結合するまで待つ(治癒期間。上顎2〜3ヶ月程度、下顎4〜6ヶ月程度)
  • 3. 2回目の手術で歯肉を再度切開し、インプラント体にアバットメントを取り付ける
  • 4. 上部構造(人工歯)を取り付けて完了

<2回法のメリット>

  • ・治癒期間は歯肉を閉じて過ごすため、感染リスクが低い
  • ・ほとんどの方が受けられる
  • ・インプラント手術の主流であり施術例が多い

<2回法のデメリット>

  • ・手術が2回必要であるため、1回法より身体的負担・費用負担がかかる

手術の方法や、ワンピース・ツーピースタイプのどちらがよいかは、一人ひとりのお口の状態や全身状態などによって異なります。費用だけみると1回法に魅力を感じるかもしれませんが、よりインプラントを長く保ち続けるためには2回法のほうが適していることもあります。患者様のご希望を汲み取りつつ、多角的な視点からの治療提案と丁寧な説明ができるクリニックを選ぶとよいでしょう。

アイデンタルクリニックでは、患者様一人ひとり異なるお口の状態や健康状態はもちろん、生活習慣や環境まできめ細やかに伺い、患者様に寄り添った最適な治療方法をご提案します。また、玉石混交なインプラント素材の中で、信頼できるメーカーの純正品を使用するなど、患者様に対して誠実であることを第一に考えています。まずは無料のカウンセリングでお気軽にご相談ください。

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アイデンタルクリニックが扱うインプラントメーカーについて

インプラント治療の流れー手術の痛みや麻酔について

インプラント治療は、カウンセリングからメンテナンスまでおおよそ下記の流れで行われます。ここでは、アイデンタルクリニックで行われる治療の流れをご紹介します。

治療前

STEP1:カウンセリング

患者様のお口の状態だけでなく、持病やこれまでにかかった病気(既往歴)など、全身の健康状態についてお聞きします。

アイデンタルクリニックでは、カウンセリング時に経験豊富な専門のコーディネーターがお話を伺います。そして、患者様とコーディネーター、医師がコミュニケーションを重ね、患者様にとって最適かつ、ご納得いただける治療計画を三者で作成していきます。なお、当院はカウンセリングから治療計画作成まで無料で行っています。カウンセリングは時間や回数の制限なく、何度でも無料です。治療に関する疑問はもちろん、抱えているお悩みや不安、ちょっとした気がかりまで、どんなことでもご相談ください。

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STEP2:術前検査

患者様の状態を正しく把握するための検査を行います。

・歯科専用CT撮影
専用のCTであごの骨を撮影し、3次元(立体)データを取得します。レントゲンでは2次元的な画像しか撮影できませんが、CT撮影では立体的な画像を撮影することで、あごの骨の幅や厚み、神経や血管の位置などを正確に把握できます。

・口腔内スキャナ撮影
スキャナと呼ばれる小型のカメラでお口の中を撮影します。スキャンといっても、歯やお口にカメラが直接触れることはありません。肉眼では見えにくい部分まで細やかに観察でき、撮影データは3次元的な画像で表現されます。痛みや医療被曝のリスクもなく優れた歯科専用医療機器ですが、日本での普及率は1割程度といわれています。アイデンタルクリニックではインプラント専門の歯科医院としていち早く口腔内スキャナを取り入れ、確かな診断に役立てています。

・診断および手術のシミュレーション(設計図作成)
歯科用CTと口腔内スキャナによるデータを重ね合わせたデータをもとに、インプラントを埋入する位置や深さ、角度、被せものの形状などの計画を立てます。合成データを使うことで、患者様一人ひとり異なる歯や骨の状態をより詳しく把握でき、より正確で安全性の高い治療が可能となります。

アイデンタルクリニックでは、治療に進むかどうかに関わらず、事前のカウンセリングとCT撮影を無料で行っています。

アイデンタルクリニックの設備について
正確で安全な手術方法「ガイディッド・サージェリー」について詳しく知る

STEP3:治療計画説明(医師によるカウンセリング)

術前検査の結果と全身の状態、専門コーディネーターによるカウンセリング内容を医師が総合的に勘案し、患者様にとって最適な治療プランをご提案します。治療方針のほか、期間や回数、費用、起こりうるリスクなどについてもきちんとご説明します。

患者様は、この段階で治療に進むかどうかをじっくり考えていただいてかまいません。ご納得いただき、治療に進む場合は施術日の予約をお取りください。

関連記事:インプラント治療の流れ

手術〜手術後(メンテナンス)

STEP4:治療(麻酔・手術〜人工歯装着)

1)局所麻酔
手術前に、虫歯の治療などにも使われる局所麻酔を施します。局所麻酔は、口腔内の神経に作用し痛みを軽減するものです。そのため、手術時に痛みを感じることはほとんどありません。

治療自体への恐怖や不安が強い方などには、眠気をうながす作用のある鎮静剤を用いた「セデーション(静脈内鎮静法)」も行っています。セデーションは、意識が完全になくなる全身麻酔とは異なり、眠ったような状態になるものの、体をゆするなどで目が醒めます。患者様は、不安や緊張を感じることなく、うとうとしている間に手術が終了します。

アイデンタルクリニックでは、麻酔科医が常駐し、患者様の状態をつぶさにモニタリングしながら手術を行っています。

セデーションについて詳しく知る

2)インプラント埋入手術
術前検査の結果をもとに作成した患者様専用の設計図(専用の手術用ガイド)を口腔内に装着し、あごの骨に歯の根っこの部分にあたる「インプラント体(人工歯根)」を埋入します。

アイデンタルクリニックでは、コンピューターシミュレーションを用い、より正確性と安全性の高い手術を行っています。

正確で安全な手術方法「ガイディッド・サージェリー」について詳しく知る

3)治癒期間
手術後2週間を目安に、抜糸をします(抜糸をしないこともあります)。その後、インプラント体と骨の結合を待ちます(オッセオインテグレーション)。治癒期間は上顎2〜3ヶ月程度、下顎4〜6ヶ月程度が目安です。

治癒期間中は歯がない期間となるため、抜糸後に仮歯を入れることもあります。

仮歯には下記の役割があります。

  • ・噛む力(咀嚼力)の回復
  • ・審美性の向上
  • ・噛み合わせのチェック

など

とくに、前歯のインプラント治療の場合は、審美的な理由から早い段階で仮歯を入れるケースが多いです。一方、奥歯などの場合、仮歯を入れることで起こるインプラント体や周囲組織へのダメージを避けるために、仮歯を入れないケースもあります。

仮歯を入れるかどうかはお口の状態などによって異なるため、医師に相談しましょう。

4)2次手術(2回法の場合)
2回法の場合、再び歯肉を切開し、アバットメントを取り付けます。1回法の場合はこの工程はありません。

5)人工歯の作製・装着
1〜6週間後、歯肉が回復したら人工歯(上部構造)の型を取ります。人工歯を取り付け調整し、治療完了です。

STEP5:メンテナンス

インプラントの寿命は、適切なケアにより10年以上とされています。インプラントをより長持ちさせるポイントが、インプラント周囲炎対策です。それには毎日の歯磨きなどのセルフケアはもちろん、歯科衛生士などによるプロフェッショナルケアが欠かせません。治療後、不具合などを自覚していなくても必ず定期的にメンテナンスを受けましょう。

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インプラント治療の流れでよくある質問

インプラント治療の流れについて、当院によくよせられる質問をご紹介します。

Q.前歯と奥歯で治療の流れに違いはありますか?

カウンセリングから手術後まで、インプラント治療のおおよその流れに違いはありません。ただし、前歯は奥歯と比較してあごの骨が薄い傾向にあるため、骨造成(造骨)が必要になることがあります。また、奥歯より目立ちやすいため、インプラント体を埋入後に早い段階で仮歯を入れることがあります。

Q.前歯と奥歯で治療の流れに違いはありますか?

アイデンタルクリニックでは、半数以上の方がセデーションを受けられています。とくに、インプラント本数が4本以上の方、フルマウスインプラントを受けられる方の9割以上がセデーションを希望されます。

当院では麻酔科医が常駐し、患者様の血圧や心拍数などを詳細にモニタリングしながら手術を行います。また、手術後もしばらく患者様の様子を観察し、問題がないことを麻酔科医が確認してから帰宅していただきます。

セデーションについて詳しくみる

Q.前歯と奥歯で治療の流れに違いはありますか?

インプラント手術の際は局所麻酔を行います。加えてセデーション(静脈鎮静法)を行えば、痛みはほとんど感じません。実際、当院でインプラント手術を受けられた方で、痛みのために治療を中断した方はひとりもいらっしゃいませんのでご安心ください。

一方で、手術後に局所麻酔が切れると痛みを感じたり、腫れたりすることがあります。痛みや腫れの程度は人によって異なりますが2〜3日後がピークで、その後は1週間程度でおさまってくることがほとんどです。痛み止めの薬を処方しますので、状況に応じて服用ください。術後、1〜2週間経っても痛みや腫れがおさまらない場合はご来院ください。

Q.前歯と奥歯で治療の流れに違いはありますか?

手術後は激しい運動を避け、できるだけ安静に過ごしましょう。食事は手術当日から2〜3日はやわらかいものを中心にし、硬いものや粘り気のあるもの、辛いものなど刺激物は避けましょう。また、アルコールや喫煙は、口腔内の血流などに影響し、回復の妨げになります。アルコールは1週間程度を目安に禁酒し、処方された薬を飲み終え、痛みや腫れがおさまってきたら徐々に再開してもよいでしょう。

喫煙は手術直後の回復を妨げるだけでなく、インプラント周囲炎のリスクを高めます。インプラントを長期的に保つためにも、禁煙が強く推奨されます。

手術後の痛みや腫れについて

まとめ

インプラントは、本来の歯のように噛む力を取り戻し、生活の質の向上につながる治療方法です。入れ歯やブリッジに比べて治療期間が長く費用もかかりますが、適切なメンテナンスを行えば10年以上長持ちするため費用対効果が高い方法ともいえます。

カウンセリングから治療計画、費用、手術、メンテナンスまで、わからないことをなくし納得のうえで治療に進めるよう、信頼できるクリニックを選べることが望ましいでしょう。

アイデンタルクリニックでは、カウンセリングからCT撮影まで無料で行っています。また、カウンセリングは何度でも無料です。どんなことでもお気軽にご相談ください。

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